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2020.11-2021.6
JAXA

 種子島宇宙センターは1966(昭和41)年から宇宙開発が始まった。サンゴ礁に囲まれた岬にあり、世界一美しい発射場として世界に日本の技術と歴史を発信し、現在も活躍を続けている。しかし、竹崎・大崎射場は現在使われておらず、貴重な20世紀の技術遺産は眠ったまま。そこで、南種子町の美しい風景を継承しながら使われなくなった施設・遺構の活用案を提案する。
 竹崎射場は、種子島の東南東に位置するため、ここを訪れる観光客は高速船乗り場から車で約90分、種子島空港からは約50分の時間をかけてやって来る。そこで、手軽な荷物で簡単に泊まれる宿泊施設を提案する。第5〜11倉庫は宿泊棟として活用し、倉庫の圧迫感を軽減するため、周囲にコールテン鋼の「グルグル」を巻きつけ景観に溶け込ませる。また、トイレやシャワー室を外側に増築する。組立棟はホールとして活用し、クレーンを用いて実際にロケットを組み立てる様子を見学できる。また、ギャラリースペースやカフェ空間を新たに設け、日常的に開放された施設として利用可能。第4倉庫は竹崎−大崎間を移動できるようにレンタサイクルとして自転車をシェアでき、第14倉庫は子供たちがペットボトルロケット等を制作する工作室や、実際に使われていた機材の展示室として活用する。
 大崎射場は竹崎射場に比べて多くのロケット遺構が残っている。しかし、敷地には所々穴が開いてあり、人が自由に歩くには危険である。そこで、高さが不規則に変化する遊歩道を設けてロケット施設の遺構を様々な目線で楽しめるミュージアムを提案する。遺構が主役となるように遊歩道はシンプルで落ち着いたデザインとした。塩害対策として鉄製の手摺りとし、メンテナンスコストの削減を図った。地下トンネルは人が歩けるように整備し、照明等のシンプルで低コストのデザインとした。また、地上の遊歩道と繋ぐことで、歩きながら色々な歴史のストーリーに出会い、ロケットの仕組みや知識を学ぶことができる。ここをきっかけに宇宙に夢を抱く若者が現れることを願う。

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